Oracleの一時テーブル（テンポラリーテーブル）の作り方と使い方｜メリットを徹底解説

Oracleデータベースにおいて、一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、一時的にデータを保管するために使用され、特定のセッション中またはトランザクション中だけデータを保持します。

このページでは、Oracleでの一時テーブルの作成方法や活用方法、そして一時テーブルの利点について詳しく解説します。

一時テーブル（テンポラリーテーブル）とは

一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、一時的にデータを保持するためのOracleデータベースの機能です。

特定のセッションやトランザクションでのみデータが保持されるため、データの分離が可能で、パフォーマンス向上に寄与します。

セッション単位の一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、ユーザーセッションが終了するまでデータを保持し、セッション終了時にデータが削除されます。

トランザクション単位の一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、トランザクションが完了するとデータが削除されます。

次に、Oracleでの一時テーブル（テンポラリーテーブル）の作成方法について詳しく見ていきましょう。

一時テーブル（テンポラリーテーブル）を作成するためには、CREATE GLOBAL TEMPORARY TABLEステートメントを使用します。

CREATE GLOBAL TEMPORARY TABLE temp_table_name (
    column1 datatype,
    column2 datatype,
    ...
) ON COMMIT DELETE ROWS;

ON COMMIT DELETE ROWSを指定すると、トランザクション終了時にデータが削除され、ON COMMIT PRESERVE ROWSを指定するとセッション終了時までデータが保持されます。

以下は、トランザクションが完了するとデータが削除される一時テーブル（テンポラリーテーブル）の作成例です。

CREATE GLOBAL TEMPORARY TABLE temp_sales (
    sale_id NUMBER,
    product_name VARCHAR2(50),
    sale_amount NUMBER
) ON COMMIT DELETE ROWS;

作成した一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、通常のテーブルと同様にデータの挿入や更新が可能です。

一時テーブル（テンポラリーテーブル）temp_salesにデータを挿入し、取得する例を示します。

INSERT INTO temp_sales
    (sale_id, product_name, sale_amount)
VALUES
    (1, 'Laptop', 1000);

SELECT * FROM temp_sales;

SALE_ID | PRODUCT_NAME | SALE_AMOUNT
------------------------------------
1       | Laptop       | 1000

トランザクションが完了するとデータが削除されることを確認するために、コミット後に再度データを取得します。

COMMIT;

SELECT * FROM temp_sales;

-- 結果なし（データが削除されました）

一時テーブルの活用には、いくつかの利点があります。

一時テーブル（テンポラリーテーブル）は一時的なデータ操作に使用されるため、メインのデータベースに影響を与えず、パフォーマンスを向上させます。

一時テーブル（テンポラリーテーブル）はセッションやトランザクションごとにデータを分離するため、複数ユーザーが同時に操作しても問題が生じません。

一時的なデータはセッションやトランザクションが終了すると削除されるため、機密データを扱う際にセキュリティを強化できます。

Oracleの一時テーブル（テンポラリーテーブル）は、特定のセッションまたはトランザクション中のみデータを保持することで、効率的なデータ操作とパフォーマンスの向上に貢献します。

特に複数のユーザーが同時にデータを操作する必要がある場合や、一時的なデータ処理を行う際に有効です。

適切に一時テーブル（テンポラリーテーブル）を活用することで、Oracleデータベースでの操作をより効率的に行うことが可能となります。